「仮装行列」

高校生のころの思い出です。
私の通っていた高校では、毎年、9月に運動会を行っていました。
高校3年生のとき、最後の運動会だというので、クラス総力を挙げて取り組みました。
それぞれの出場種目とは別に、クラスごとの応援合戦や独自の出し物を企画することとなっていました。
私たちのクラスでは、仮装行列を考えました。
ストーリーはないのですが、男が女装をしたり、女生徒が鉄腕アトムの姿をしたり、統一性はなくとも、笑いを取れる仮装をしたのです。

    私は、ストッキングを頭からかぶって、強盗の役を受け持ちました。
    私が演じているとは誰も気づかず、しかし、思いのほか、大うけにうけたのです。
    日頃は、目立たない存在であった私ですが、匿名の世界ではあっても、自分をアピールすることができた満足感でいっぱいでした。
    達成感に浸りながら、引き上げていったことを覚えています。
    その晩のファイアストームは、夜空を赤々と燃え上がらせました。
    自分の気持ちが燃え上がっているかのような錯覚を持ったほどです。
    40年ほど前のことですが、9月になると思い出す青春の1ページです。
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